最新! スターシップ理論―銀河系を旅行する宇宙航法はこれだ!!―

最新! スターシップ理論―銀河系を旅行する宇宙航法はこれだ!!―の詳細

本書は、遥か彼方の銀河系へ旅する宇宙推進方法・宇宙航法の一つの実現手段について述べたものです。空想ではなく、既に確立されている物理学の枠組みでその可能性を示した内容です。一般向けに記載していますが、宇宙推進物理となると、その内容そのものはブルーバックスのような宇宙天文物理関連の本に記載されている用語や概念が必要です。本書では参考にその概念を示す数式を掲載していますが、数式は一種のデザイン文字として無視して読み飛ばしても概念や内容は十分伝わるものと信じています。何よりも概念と考え方を重視しています。本書「最新! スターシップ理論」は宇宙推進物理学の一般向けの解説書です。物が移動するとはどういうことなのか、そして移動する方法にはどのようなものがあるのか、宇宙推進ロケットの基本から説明しました。同時に現在の宇宙推進ロケットの問題点や課題について説明し、これを凌駕する新しい宇宙推進についての推進理論を紹介しています。そしてこの新しい宇宙推進を用いた銀河系旅行の航法について紹介しています。星系への距離は途方もなく膨大です。太陽系内惑星探査は云うに及ばず、光年単位が要求される星系探査には化学ロケットのような現在の推進テクノロジーでは不可能なことは周知かと思います。このような恒星間宇宙旅行の限界に打ち克つために、新規な推進理論と航法理論の研究開発が不可欠なのです。1つの解決策として、フィールド推進の代表例である空間駆動推進理論の推進機構および虚数時間の特徴をもつ時空間によって得られる超空間航法理論（タイムホール）に関する有望な概念がこの本で紹介されています。宇宙船の推進力は、宇宙船周辺の時空間と宇宙船自身との相互作用により生じる場の近接作用を利用したもので、宇宙船は時空間の構造に対して推進することになります。一方、特殊相対性理論を利用した星間旅行はわが国でも航法理論としてよく知られていますが、非現実的な航法理論です。地球時間と宇宙船時間との間に極端な時間ギャップがあるからです。これは浦島効果としてよく知られている現象です。たとえ数年かけて目的の星に到達できたとしても、故郷の地球に帰還したとき何百年、何千年が経過しているのです。知っている人は誰もいなく、別の時代の地球で、文字通り片道切符の宇宙旅行となります。また、一般相対性理論によるワームホールを利用するスペースワープ航法がよく知られています。残念ながら、ワームホールの大きさ(~10-35m)が原子よりもはるかに小さく、その上ワームホールの大きさが不安定のため理論的に変動することが予測されており、ワームホールによるスペースワープ航法は技術的に困難です。しかも宇宙の何処に行き宇宙の何処に戻るのかが分らないワームホール任せの航法と云えます。この航法は理論・技術上の基本的な問題を有していることになります。このように推進理論だけでなく新規な航法理論が、光年単位の航続距離が要求される星系探査には不可欠で、現実的な星系探査は推進理論と航法理論の併用により実現可能となります。光速を越えられる推進理論はありません。本書では時空間の物理的な構造に基づくフィールド推進理論と新しい航法理論の併用による現実的な銀河系旅行の手段を説明しています。なお、フィールド推進の概念を構築した著者として、2019.7.15発売の洋書「STAR FLIGHT Theory : By the Physics of Field Propulsion」には現状の推進技術として電気推進（イオンスラスタ、ホールスラスタ等）、レーザー推進、原子力推進の動作原理を含め、最新のフィールド推進全般について紹介しています。また光速の壁を迂回する方法、すなわち光の障壁をジャンプするための超空間航法理論についても本書同様紹介しています(www.morebooks.shopやwww.amazon.co.jpの洋書)。